VILLAGE VANGUARD
  • 最新記事 最新記事
  • イベント イベント
  • オンラインストア オンラインストア
  • 店舗検索 店舗検索

ヒマつぶし情報

2023.04.27

【キタコレ!】伊藤桃連載vol.37 「食」が魅力!青森-岩手を結ぶ「TOHOKU EMOTION」

シェアする

Facebook
Twitter

運行開始からずっと行ってみたかった観光列車があります。その名も「TOHOKU EMOTION」。私の地元・青森県八戸駅とテレビドラマ「あまちゃん」で有名になった岩手県久慈駅を結ぶ八戸線を走る列車です。

その魅力はなんといっても“食”!!列車の中なのに、エレガントな個室でいただくフルコース…しかもお酒を含め飲み放題という贅沢な時間を過ごすことが出来ます。しかし、私が惹かれていたのはそれだけではありません。運行開始は2013年。東日本大震災で甚大な被害を受けた東北を盛り上げたい、観光資源にしたいという願いからスタートしました。人々の想いが詰まった列車に、ぜひ一度は乗りたかったのです。

今回は、八戸駅から乗車しました。チケットは紙ではなく予約サイトから入れるデジタル乗車証。イマドキです。

わくわくしながらホームに向かうと、おしゃれな白い車体がすでに停車していました。

レンガ風の外観が可愛らしい外装のデザインは、元フェラーリのデザイナー・奥山清行氏によるもの。

ここから始まる、特別な旅に胸が躍ります。

入口には可愛らしいひさしとランプが付けられ、さらに赤じゅうたんまで敷かれる歓迎が嬉しい。

そして「走るレストラン」という名にふさわしく「OPEN」、開店表示になったら入店ならぬ乗車できる細かいこだわりっぷり。

早速車内にはいると…

まるで高級レストランのよう。車内とは思えないエレガントな空間が広がっていました。

私が乗車したのは1号車の個室席。普通の乗車料金+1室3,600円で利用できます。きっちりと扉を閉めて、周りを気にせずゆったりとした時間を過ごせるのが魅力的。さらに個室限定でミニトートバックのお土産もいただけちゃいました。「TOHOKU EMOTION」は2席以上の申し込みが必要なので、今回は両親と家族旅行です。

ちなみに3号車のオープンダイニング車両も、落ち着いた空間で魅力的。例えば、床は青森の「こぎん刺し」、照明は岩手の「琥珀」などどの車両も、東北の伝統工芸をモチーフにしています。

11:06お見送りとともに出発進行!

ここから約2時間の夢のような旅は始まりました。

まずは、ノンアルコールのスパークリングジュースがウェルカムドリンクできました。テーブルの上のプリセットも可愛らしい。

この「TOHOKU EMOTION」はなんとアルコールも含めて飲み放題。東北にこだわったお酒をいただくことが出来ます。両親含めてのん兵衛な私たちにとってはたまりません。

八戸の街並みを眺めつつ、まずは前菜がやってきました。彩り華やかな前菜はワインにぴったり!まずは「アオモリシードル」、そして高畠ワインの白でいただきます。くう~…たまらないこの時間。

お食事はすべて2号車を丸ごと使ったライブキッチンスペースで調理されているため、車内でも温かいお食事をいただけます。

ふと気づくと、車窓は太平洋の海景色へと変わっていました。沿線でも随一の車窓、種差海岸です。青春18きっぷのポスターにも使われたことがあるほどの旅情ある車窓で、この区間は停車してじっくりと景色を味あわせてくれました。

その合間にも、ほろほろと柔らかいタラのムニエルクリーム煮(これにはやはり白ワイン!)

そしてメインディッシュの牛肉のコンフィ(これには赤ワイン!)と、次々と出来立てのお料理がやってきます。

気づくとお酒も進み、すっかりほろ酔い。そんな中、思わず母が感動して泣く出来事が起きました。

「夢をのせてJR」と書かれたドラム缶の横で…地元の方々が、大漁旗をもって出迎えてくれたのです。季節は2月、雪国はしばれる寒さのころ。そんな中、こうして歓迎するために出迎えてくれた姿にほっと心が温まりました。この交流は、「TOHOKU EMOTION」が運行開始した2013年から10年間ものあいだ続いているそう。

最後に、可愛らしいデザートの詰め合わせが来てコース終了。

最後はコーヒーをいただいて大満足です。

終点の久慈駅では、またしても大漁旗をふってお出迎えもありました。1つ1つのおもてなしが、旅をぐっと彩ってくれます。この「TOHOKU EMOTION」は飲み放題とフルコースがついて1人8,600円。“食のサーカス”ともいわれ、監修のシェフは1年に2回、メニュー自体も1年に4回変わり、何度訪れても楽しめるようになっています。すっかりご満悦の両親は、私抜きでの再訪を計画し始めておりました。

ここから新たな旅にでてもよし。そして、折り返しの「TOHOKU EMOTION」に乗車するのもよし。

折り返しはデザート&アフタヌーンティーがテーマですが、こちらもアルコール含むドリンク飲み放題で、またしてものん兵衛親子は大喜びしておりました。ケーキやオードブルも食べ放題で5,100円とさらにリーズナブルに乗車できます。可愛らしいケーキをつまみつつ、夕暮れの太平洋を進む…。ゆっくりと流れる時間を最後まで楽しむことが出来ました。

憧れの列車は、想像以上の満足度。ぜひ、また行きたいです!

今回の探索人

キタコレ!の記事を読む

\シェアする/